毎年行っている障害者の生活と権利を守る千葉県連絡協議会(障千連)の対県交渉。
朝から夕方まで様々な分野に渡って障害者施策の前進を求めた交渉に浅野ふみ子参院千葉選挙区予定候補、みわ由美県議とともに参加しました。障害者のみなさんの切実な願いに対する県の回答は相変わらずでしたが、様々な問題で重要な指摘がありました。
県の重度障害者医療費助成制度が2015年8月からの現物給付化に伴い、300円の窓口負担を強いられることになったことについて、県は「県と市町村、利用者が応分の仕方をしながら支えあう制度」だと説明しましたが、障害者の8割は年収100万円にも満たず、「応分の負担」などありえません。交渉のなかでは「住民税非課税世帯は一部負担金はないというが、新たな差別を持ち込むものだ」という指摘もあり、県はまともに答えられませんでした。
浅野さんからは精神障害者が医療費の助成対象から外されている問題について、「鎌ヶ谷市では12月議会で対象に含めるよう求める意見書が採択されている。他市でもあるのでは」と質問。県は「12月議会だけで5つの市から意見書が上がっている」と認めました。12月県議会で追及したように、埼玉県、神奈川県をはじめ全国25県で精神障害者も対象に加えられています。「他県や市町村の動向を見ながら慎重に検討する」という県の言い分はいよいよ通用しません。
また「いま乗っているものと同型の車椅子をつくろうと思ったら、自治体の担当者から本来必要のない医師の意見書が必要だと言われた」などの告発もありました。県は一般的な指導・助言のなかではそのような事例はないとしていましたが、個別の事案として該当市に調査することを約束しました。
千葉県には「福祉のまちづくり条例」がありますが、実態は様々な課題が山積みであることも浮き彫りになりました。写真で示された障害者用トイレはボタンの位置も高く、便座もグラグラ、向きも使いやすい正面ではなく横に向いています。「このトイレがどこのトイレかわかりますか?」という質問に県の担当者は答えられず。実は県の障害者スポーツ・レクリエーションセンターでした。足元の施設でもこんな状態だったのですから、せっかくつくった条例もまったく生かされていません。
他にもホームドアや乗車用スロープ、点字ブロックの摩耗など指摘がありました。駅のホームドア設置についても、パラリンピックが開かれる幕張メッセの最寄り駅である海浜幕張駅ですら設置の予定がないというのは恥ずかしい限りです。それぞれからの貴重な要望をぜひ正面から受け止めてほしいものです。議会でも実現のために力を尽くしたいと思います。
夕方は2月14日に開かれる後期高齢者医療広域連合議会に向けての打ち合わせでした。来年度の保険料率改定に向けてこちらも重要な内容でしたがあらためてお知らせします。