やはり青葉病院の救急医療はなくしてはいけません。


千葉市で大きな問題となっている市立病院の今後について。7月22日の病院事業あり方検討委員会で新しく建て替える海浜病院(美浜区)に青葉病院(中央区)の救急医療を集約する方向が示されたもとで、現場の実態がどうなっているのか伺いました。


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千葉市消防局・中央消防署で

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救急車内も見せていただきました


午前中は中村きみえ市議、稲毛区のあぐい初美市議とともに千葉市消防局・中央消防署へ。救急出動の現状について聞きました。千葉市全体としても救急出動の件数は2009年の45205件から2018年は58370件へと大きく増加しています。最も多い救急隊は年間3326件、一日最大16件の出動がありました。


救急搬送先としては青葉・海浜の両市立病院と千葉メディカルセンター、千葉中央メディカルセンター、みつわ台総合病院、国立千葉医療センター、千葉大学病院でほとんどを占めているとのこと。そのなかでも青葉病院の年間の救急搬送患者数は4680件と千葉市で最多となっており、とりわけ重要な位置を占めています。


救急搬送時間についてはタブレット端末を活用した搬送先の決定によって一時期短縮されましたが、全体の件数が増えるなかで近年はまた増加傾向にあります。


行政区ごと・消防署(救急隊)ごとの搬送時間も資料で見せてもらいましたが、現場を出発してから搬送先に収容されるまでの時間が突出して多かったのは緑区の越智・土気の2ヶ所です。


他が15分程度なのに対してこの2か所だけ25分前後かかっています。海浜病院は緑区からすれば市の端から端という位置関係です。青葉病院の救急医療がなくなったら大変なことになるのは想像に難くありません。


午後は佐々木ゆうき前市議や新しい千葉みんなの会のみなさんも加わって青葉病院を視察しました。


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青葉病院前で


病院内を一回り見て回ったあと、山本恭平病院長からお話を伺いました。青葉病院が多くの救急患者を受け入れていることについて山本院長は、「うちは救急部として独立し専門医3人と大学派遣の1人でまわしているので、特に深夜とともに早朝などの時間帯に受け入れることができるのは強み」と話しました。


救急患者を受け入れている病院は他にもありますが、どんな疾患にも一通り対応できる体制を整えているのは青葉病院をおいてありません。「千葉市は病院の数、医師の数は多いが、救急患者を幅広く受け入れる総合病院は少ない」という指摘もその通りです。


市立病院として脳神経外科に対応する体制が必要という認識もあらためて示していました。いずれにしても、いま青葉病院が担っている救急医療をなくしてしまうなどというのは考えられない実態だということがわかりました。


今日は8月9日、長崎原爆の日です。午前の視察中に11時2分を迎えましたが、消防署の職員のみなさんはそろって黙祷していました。聞けば業務に支障がない限り毎年行っているとのこと。命を守る消防・救急隊員ならではです。


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千葉県庁ロビーで毎年行われている原爆パネル展


お昼休みには中央消防署すぐ近くの千葉県庁で千葉県被爆者友愛会のみなさんが毎年行っている原爆パネル展にも行ってきました。忙しいなか対応してくださった関係者のみなさんには大変お世話になりました。今後の運動に大いに生かしていきたいと思います。