8月6日。被爆73年目の広島原爆の日です。


広島市の平和祈念式典に出席した安倍首相は、今年もあいさつの中で核兵器禁止条約には一言も触れず。「核保有国と非保有国の橋渡しをしていく」などと言いながら、具体的な取り組みについては言及しませんでした。


しんぶん赤旗日曜版の最新号には長崎市の田上富久市長が登場し、「日本政府は禁止条約の国連会議にさえ参加せず、条約の署名・批准にも背を向けています。被爆地として『なぜ被爆国の政府が先頭に立たないのか』との疑問を持たざるを得ません。」と政府の姿勢を批判しています。


「核保有国が参加しない条約では意味がない」という意見もありますが、それはあまりにも今の世界の動きを小さくとらえているのではないでしょうか。


田上市長が言うように、「核兵器のない世界」をめざす世界の動きの根底には、平和を願う市民社会の力があります。その先頭に立ってきたのが被爆者の運動であり、その力があったからこそ核保有大国が反対するなかでも、核兵器禁止条約の採択を実現することができました。


安倍首相にはこうした世界の動きがまったく見えていないのではないか。核兵器廃絶を実現するために大切なのは核保有国の意向ではありません。市民社会と力をあわせて、世論と運動で核保有国に核廃絶を迫っていくことです。


夜9時のNHKのニュースでは、85歳の被爆者の男性が様々ながんや白血病に侵されながら、命を削って被爆体験を語り続ける様子が映されていました。同級生の多くを原爆で亡くし、生き残った友人も原爆の後遺症で次々と命を落とし、いまなお残っているのは自分も含めて2人だけといいます。


「自分にもついにきたか」と思いながら、次の世代に一人でも多くこの体験を語り継ぎたいと被爆体験を語り続ける覚悟を決めている男性の姿に胸が締め付けられる思いでした。


4年前に20万人を切った被爆者の数は今年15万人台にまで減少したそうです。残された時間はあまりにも少ない。いまこそこの覚悟に応えなければ。決意を新たにしました。


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