千葉県議会予算委員会3日目。日本共産党を代表して最終日の質問に立った三輪由美議員は県の環境行政、特に残土・再生土問題についてその姿勢を質しました。


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県内ではこの間、残土・再生土の埋め立てを巡って住民から切実な訴えが相次いでいます。最大の原因は事業者の法令違反を放置し続け、責任を放棄してきた県にあります。


成田市地蔵原の残土埋め立てでは、許可区域外に当初の4倍近い量の残土を埋め立てるなど法違反を繰り返してきた事業者に対して、県は16年間も何の手立ても取らずにきました。住民からの訴えを受けて問題が発覚し、県は「事業者への指導が十分でなかった」と認めましたが、もともと住民の反対を押し切って県が許可した事業でした。


三輪議員は茨城県の残土条例で「周辺地域の住民の理解を得るように努め」なければならないと規定されていることを紹介し、「千葉県の残土条例に住民同意規定を盛り込むべきではないか」と迫りましたが、県は「森林法、都市計画法など他法令との整合性を慎重に検討すべき」と背を向けました。住民の利益を最優先に置くならば最低限のことですが、これでは反省といっても口だけだと言わざるを得ません。


再生土についても県の姿勢は同様です。再生土とは建設汚泥を中間処理し埋め立て用資材としてリサイクルしたものですが、住民から鼻をつく悪臭などの被害の訴えが寄せられていた佐倉市神門の埋め立て現場では、再生土と称したものが実は有害な産業廃棄物だったことが明らかになっています。


県がようやく行った検査では基準の2.5倍以上の鉛とフッ素が検出されましたが、これも住民からの訴えがなければわかりませんでした。その後事業者が再生土の購入先について虚偽報告をしていたことも明らかになるなど、県の甘い指導が招いた結果だったことは明白です。


県はこの事業者に再生土の撤去を求める行政指導を行いましたが事業者は応じていません。廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)に基づく措置命令など強制力のある対応が必要でした。事業者の申し出により検査項目も鉛とフッ素の2つだけに認めるなど、ここでも県の甘い姿勢が悪質な事業者の増長を招いています。


それどころか、県に有害物質の発生元や原因、中間施設への立入検査の結果を聞いても、「事業者の競争上の地位や利益を害する」(情報公開条例)などという理由で情報をひた隠しにしています。情報公開条例には「人の生命、健康、生活または財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報」は明らかにすべきと定められており、その立場からも公開すべきです。


再生土については県が条例制定に着手したものの、これでは実質的な規制効果には疑問符がつきます。そもそも茨城県やいくつかの県内市町村では、再生土は原則埋め立て禁止に踏み出しています。どこまでも事業者に甘い千葉県の姿勢では県民の命と健康は守れません。県環境行政の転換は急務です。