千葉県議会は今日も代表質問が行われ、日本共産党から岡田幸子議員が質問に立ちました。


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代表質問を行う岡田幸子議員


まずはじめに森田知事の政治姿勢について質問。総選挙中に自民党候補の応援に立った際、知事は「安全保障をしっかりやってくれる人を応援したい」と述べましたが、その具体的な中身とは何なのか。北朝鮮に対する軍事力行使も辞さないというトランプ政権を支持する安倍政権のような軍事力による威嚇や行使の方向なのか、それとも憲法9条を生かした平和外交なのか、明確な答弁を求めましたが「外交・安保は国の専管事項であり、国においてしっかりとやってもらいたい」と言うばかり。あいかわらず自らの考えは述べません。


働き方の問題では県庁で働く非正規職員の問題を取り上げました。知事も加わる「公労使会議」で、非正規労働者の正社員化をめざす「ちば働き方改革共同宣言」を打ち出しているにも関わらず、県庁内(知事部局)ではこの10年で正規職員が1134人も減らされた一方、非正規職員は250人増えて全体の15.4%を占めるまでになっています。


非正規職員(嘱託)は1年ごとに更新を繰り返し最大で3年、専門性の高い業務でも5年で雇止めです。あらためて別の部署に移れたとしてもキャリアは中断されます。岡田県議は「20年働いても手取りは15万円にも届かない。ボーナスも退職金も1円ももらえない」という非正規職員の声を紹介し、期限の定めのない雇用への転換を求めましたが、県は「必要な役割を果たしているが、長期に渡って継続していくことには留意すべき」と冷たく言い放ちました。


有給休暇については来年度から正規職員同様に雇用開始日から付与できるよう準備を進めているということで重要ですが、出産休暇、育児時間などについては無給のままです。これでは「オール千葉で働き方改革、正社員化を進める」という共同宣言の内容があまりにも空虚に響きます。


教育の問題では、毎年県立学校から改善の要望が寄せられている老朽化した施設について、「剣道場の床がささくれだっている」「駐輪場や渡り廊下の屋根や支柱が錆びて穴があいている」など、具体的な事実を示してすべてに応えるように求めましたが、県教委は「要望には優先順位をつけて対応している」と言うだけ。2600件を超える毎年の改善要望に対して応えているのは600ヶ所余りにすぎません。生徒の命や安全に関わる問題という認識があるのか、強い憤りを覚えました。


来年度からすべての定時制高校の夜間給食の廃止を決めたことについても、「喫食率の低下」「生徒たちの就労状況、生活リズム、食へのニーズなど環境の変化に夜間給食が対応しなくなっている」と言うばかり。コンビニやスーパーなど周辺にいくらでも買うところがあるにもかかわらず、7割を超える生徒が夜間給食を利用している高校の実態を示してもまともに答えません。結局いまでも少ない教育予算をさらに削減するために子どもたちを犠牲にすることに他なりません。


雇用でも、教育でも、福祉でも、弱い立場にある人たちから切り捨てていくあまりにも無慈悲な県政ではないでしょうか。強いものがますます富み、弱いものがさらに虐げられていく、まさに安倍政権と歩調を合わせるようです。こんな県政で本当にいいのか、広く県民に知らせ転換を求める運動を起こしていかなければなりません。


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請願提出のために日本共産党控室を訪れた障千連と社保協のみなさん


お昼休みには障害者のくらしの場の拡充と医療費助成の改善を求める請願提出に、障千連と県社保協のみなさんが控室を訪れました。今日の質問の全文は日本共産党千葉県議団ホームページに近日中にアップされます。ぜひご覧ください。