千葉県議会代表質問が終わりました。


今回取り上げたテーマは知事の政治姿勢について、医療問題について、種子法廃止について、石炭火力発電所新設問題について、LGBTの人権保障について、花見川の魅力向上について、です。


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政治姿勢の問題で最初に取り上げたのは画期的な核兵器禁止条約への態度です。全国では15を超える県知事が「核兵器を禁止し、廃絶する条約を結ぶことをすべての国に求めるヒバクシャ国際署名」に署名していますが、森田知事は「国際社会が核兵器廃絶に向けて様々な努力をしていることは承知している」と言いながら、禁止条約そのものへの態度は最後まで明らかにせず。県被爆者友愛会のみなさんが毎年県庁で行っている原爆パネル展に「原爆の恐ろしさや悲惨さを感じていただくことで、核兵器の廃絶につながっていくよう心から願っています」とメッセージを寄せているにも関わらず、答弁からはその思いはまるで伝わってきませんでした。


オスプレイの問題に続いて、今後4年間の県政の基本方向を示す「総合計画」についても質問。「くらし満足度日本一」を掲げながら、全国最下位クラスの医療・福祉の実態をそのままにしていることで保育所待機児童数が増加し、特養待機者も一向に解消しない問題を指摘。一方で、県内財界が求める道路建設や工業団地整備、工業用水の負担軽減などはしっかり計画に盛り込まれており、「聖域」になっています。「総合計画」で具体的に掲げている数値目標についても、前回、前々回の計画にはあった「救急患者の平均搬送時間」が目標に反して伸び続けているにも関わらず(2015年で44.6分)、今回の計画では指標そのものを削ってしまった問題を告発しました。県は代わりの指標として「(AEDの普及促進などによる)心肺停止状態で見つかった者の1ヶ月後の生存率」を加えましたが、まったく性格が違います。都合の悪いことを覆い隠そうとしているとしか思えません。


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石炭火力発電所については、千葉県で3基307万キロワットの建設計画によって、地球温暖化に大きな影響を与える二酸化炭素排出量は年間1800万トンに達するにも関わらず、環境大臣や兵庫県知事のように計画に厳しい意見を出すことができない理由を質しました。再質問に対しては、「千葉県だけで排出量を減らしても意味がない」という驚くべき答弁も。それなら千葉県として意見を上げる意味はありません。


全体を通じて、県民の切実な願い、実態に寄り添う姿勢が本当にない県政だということが明らかになりました。高すぎる国民健康保険料についても「いまでも払える保険料だとは思っているが…」という答弁がされましたが、全世帯の4分の1が滞納しているような保険料が「払える額」であるはずがありません。


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終了後に小松実前県議をはじめ傍聴者のみなさんと懇談しましたが、「あまりにもひどい答弁だったが、まわりに知らせたいので紙でもらいたい」「種子法についても引き続き追及してもらいたい」「生活保護問題と障害者についても取り上げてほしい」など、様々な感想・意見をいただきました。多くの県民のみなさんに県政への監視の目を強めてもらい、ともに転換をはかりたいと思います。傍聴者のみなさん、質問準備のためにご協力いただいたみなさんには本当にお世話になりました。引き続きがんばります。


(質問全文は日本共産党千葉県議団ホームページに掲載されています。ぜひご覧ください)