今日は治安維持法国家賠償要求同盟(国賠同盟)千葉県本部第44回総会です。分不相応ながら千葉市支部長を務める私も来賓を兼ねて参加しました。


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麻生副総理兼財務相の「ヒトラーは動機は正しくても結果はダメ」という発言、小池東京都知事の関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文送付とりやめなど、歴史を逆行させるような動きが表面化するなかで、「再び戦争と暗黒政治を許すな」というスローガンを掲げる国賠同盟の役割がいまほど問われるときはありません。特に若い世代へどう運動を引き継いでいくのかは最大の課題です。


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杉浦正男さん


総会では船橋市に住む治安維持法犠牲者である103歳の杉浦正男さんが特別発言を行いました。戦前、印刷工として働いていた杉浦さんは労働者の権利を守るために労働組合運動に取り組みました。1500人の労働者を組織する「出版工倶楽部」の結成に参加し、中心的に活動するなかで1942年11月、治安維持法違反の罪で逮捕。拷問取り調べを受けたのち懲役3年の判決を受けます。いっしょに逮捕された杉浦さんを指導した先輩は、懲役7年の判決を受け獄死します。


杉浦さんは当時を振りかえり、「あまりにも無知だった」といいます。103歳のいまも「自分の歩んできた道を理論的に振り返るため」学習を続け、「太平洋戦争史」(歴史学研究会編・東洋経済新報社)などを読み進めているそうです。「戦時中は病気になれば手りゅう弾を渡されて自決を迫られ、金目のものは拠出させられたうえに少ない賃金のなかから献金を強要される。断れば売国奴と言われる。まさに日本国民全体が牢獄に入れられているようだった」という杉浦さんの言葉はあまりにも重いものがありました。治安維持法犠牲者に国家賠償を行い、それを全国民に明らかにすることはまさに国民的な要求です。何としても運動をつないでいかなければなりません。


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新会長に選出された小松実前県議


その後活動報告や活動方針提案が行なわれ、新役員として千葉市支部事務局長である小松実前県議が県本部会長となりました。副会長に七里一司さんと安達絹恵さん、事務局長に中村日出丸さんが選出されました。国家賠償を要求する請願署名運動を中心に、千葉市支部でも戦前のたたかいの足跡をたどるフィールドワークなど大いに運動を発展させていきたいと思います。


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さつきヶ丘での「被爆者の描いた原爆の絵展」


午後は宣伝カーで畑町、こてはし台、花見川団地、さつきヶ丘で訴えました。さつきヶ丘では「さつきヶ丘9条の会」のみなさんが毎年行なっている「被爆者の描いた原爆の絵展」も観てきました。今年は広島の高校生たちが被爆者から証言を聞き描いた絵も展示されています。こちらもぜひ多くの方に観ていただきたいです。明日10日(10:00~16:30)までさつきヶ丘小売市場2階ホールで開かれています。