ついに国連で核兵器禁止条約が採択!核兵器の使用はもちろん、開発、実験、生産、製造、保有、移転、配備などを包括的に禁止する画期的な内容です。被爆72年、核兵器のない世界へ新たな一歩を踏み出しました。いよいよ唯一の戦争被爆国・日本の姿勢が世界から問われます。


そして今日は九条の会千葉地方議員ネットの総会。中村きみえ市議、小松実前県議らとともに参加しました。


議員ネットは憲法9条を守るという一点で結集する超党派の地方議員ネットワークです。発足から13年、定期的に大規模な講演会や学習会を開いていますが、今日は総会ということで昨年度の活動を振り返り今後1年の活動方針について議論しました。私の役割は会計監査報告でした。


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学習会の講師を務めた宮越直子弁護士


総会後の学習会では、弁護士の宮腰直子さんが「憲法9条をめぐる最近の状況」というテーマでお話しました。


新憲法草案、憲法改正草案という自民党のこの間の流れをまったく無視して、突如として表れた安倍首相の憲法9条加憲論。元ネタになったのは日本会議政策委員・伊藤哲夫氏の論文でした。


宮腰さんは国民投票法に基づいて安倍首相が狙う具体的な改憲スケジュールを示し、自民党が①9条解釈規定型、②9条枠内規定型、③目的明示型、④9条枠外規定型、の4パターンで自衛隊の存在を憲法に明記する検討をしていることも明らかにしました。


安倍首相は盛んに「自衛隊が違憲と言われる余地をなくす」と言いますが、宮腰さんは「自衛隊が合憲か違憲かという対立軸に乗らず、自衛隊は何ができて何ができないのかという問題設定が必要」「国民の多くが自衛隊が災害救助で果たす役割を支持しているが、海外派兵ということになればそうした役割を果たせなくなる」など、国民の意識・感情にかみあう形で訴えを広げていく大切さを強調しました。


何より、もし国民投票になったとしても、しっかりと判断する力を持つためには憲法を知ることだと力を込めました。


9条加憲論は相手も認めているように本来の狙いからすれば「苦肉の策」であり、その先には国防軍をめざす9条全面改定があります。宮腰さんの話を受けて議論が白熱しましたが、こちらもどう対応するのか構えないといけません。


宮腰さんが最後に紹介したのは、今年初めて日弁連として企画した「憲法ポスター展」です。「あなたの願いをポスターに」ということで、みんなが思い描く「日本国憲法の世界」を表現するものです。こうした試みも貴重です。


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議員ネットとしても今までの枠にとらわれず、さらに活動を発展させていきたいと思います。関係者のみなさん、大変お疲れさまでした。