千葉県議会本会議2日目。日本共産党を代表して岡田幸子議員が代表質問に登壇しました。


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知事選挙前最後の代表質問ということで知事の政治姿勢、とりわけ森田県政2期目の4年間がどうだったのか、どんな県政が求められているのかを質しました。


一つは安倍政権の「戦争する国づくり」への追随です。一昨年の議会で安保法制=戦争法について「政府の従来の憲法解釈の枠内」であり、「合憲」とした森田知事は、オスプレイの定期整備、成田空港の軍事利用など平和・安全保障にかかわる問題ではまったくの国いいなりです。沖縄でのオスプレイ墜落事故を受けて「安全性が確認できるまで定期整備の見合わせ」を要請したものの、国・事業者と米軍が飛行時間や飛行経路などを定めた覚書を締結したことで「覚書の内容は遵守されるものと考えている」と答えました。


毎年終戦記念日に靖国神社に参拝するなど、過去の侵略戦争を美化する特異な歴史観を子どもたちに押し付ける教育の歪みも深刻です。県立中学校での育鵬社版歴史教科書の密室での採択と実教出版歴史教科書を使う高校への繰り返しの干渉など、露骨な政治的介入を続けています。知事は「戦争のない平和な社会は県民すべての願い」「靖国神社へは哀悼の意を表すために参拝している」となどと答えましたが、まともに受け取れるわけがありません。


二つは、知事が掲げる「くらし満足度日本一」とは程遠い県政の実態です。全国最下位クラスの医療・福祉の実態とともに、この4年間で県立障害者施設・袖ケ浦福祉センターでの虐待死亡事件と銚子市県営住宅での母子心中未遂事件という絶対に起こってはならない事件が起こりました。県はこうした現状について、「必要な予算と人員を配置している」と開き直りながら、子ども医療費助成や重度心身障害者医療費助成の拡充には背を向ける態度を示しました。


三つは、税金の使い方、集め方を転換し、県政のあり方を根本的に切り替えることです。医療・福祉を切り捨てながら、財界の意のままに巨大開発には湯水のように税金を注ぎ込むのが森田県政の特徴です。都心から市川、松戸、千葉ニュータウンを経て成田空港に至る北千葉道路は、一部区間の有料化、最大8車線化の方向を打ち出しました。しかし建設費、交通量、工期、経済波及効果など具体的な見通しは何も明らかになっていません。まさに建設先にありきです。大破たんに陥っているかずさアカデミアパークなどこの間の反省もなく、思考停止状態と言われても仕方ありません。その一方で、2017年度見込みで168億円の財源が確保できる法人事業税の超過課税については「 慎重に検討」と財界・大企業に遠慮しています。これだけの金額があれば、子ども医療費助成拡充や私学の施設設備費の全額免除(年収250万円未満世帯)、国保料1世帯1万円引き下げをすべて実現してもおつりが来ます。


岡田議員は、子どもの貧困に対する学習支援や県独自の学生向け給付制奨学金創設、学校給食の地産地消、住民の立場に立った環境行政、男女共同参画の推進などを求めました。どの問題でも県からまともな答弁はなく、県がどの方向を向いて政治を行っているのかは明らかです。いよいよ県知事選挙、県民の方向を向く知事を本気で誕生させましょう。