台風が去ったものの、朝の駅頭宣伝の途中で突然強い雨が降ってきたりと不安定な天候は相変わらず。南房総市では民家の屋根が吹き飛ぶという被害もありました。心よりお見舞い申し上げます。


今日の夕方は新しい千葉・みんなの会主催の公民館問題の学習会でした。千葉市の公民館に指定管理者制度の導入が狙われている問題について課題と解決の方向を学びました。


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講演する長澤成次千葉大学教授


講師はこの問題の第一人者と言われる千葉大学の長澤成次教授です。公民館は社会教育法に基づく生涯学習・社会教育を担う教育施設ですが、千葉市は年間117万人が利用し市内に47館ある公民館に指定管理者制度を導入し、市の直営から千葉市教育振興財団を指定管理者として指定するという計画案を明らかにしています。


そもそも指定管理者制度は2003年の地方自治法の改正によって導入された制度ですが、当時の総務省自治行政局長の通知にもあるように、「公の施設の管理に民間の能力を活用しつつ、住民サービスの向上を図るとともに、経費の節減等を図ることを目的とする」とその狙いがコストカットにあることは明らかです。


公民館設置運営基準には「公民館の館長及び主事には、社会教育に関する識見と経験を有し、かつ公民館の事業に関する専門的な知識及び技術を有する者をもって充てるよう努めるものとする」とありますが、市は指定管理を行なうことで「柔軟な職員配置」=職員の非正規化を進められるとしています。これでどうやって「職員の継続性・専門性が向上」するのでしょうか。むしろ「価格競争」を引き起こし、官製ワーキングプアを広げるだけです。


総務省の調査でも、76788施設に導入されたうち指定取り消し、業務停止、期間満了指定取りやめが3年間で2308件、9年間で6823件に上るなど全国的に指定管理者制度の弊害が明らかになっています。法的にも疑義がある公民館への指定管理者制度の導入などとんでもないことです。


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経過報告する中村きみえ市議


中村きみえ市議からは市議会での審議の様子などこの間の経過について報告がありました。最後に吉田まさよし市議が行動提起を行ないました。急速に世論と運動を広げ、何としても断念に追い込みたいと思います。